変革への挑戦



 企業活動の基本は、顧客が満足する商品を提供することです。顧客ニーズは時と共に変化します。新商品創出プロジェクトには、今あるものから顧客の「欲しいもの」を常に創造し提供する即応性が必須となります。

 

 プロジェクトマネージャーは、顧客ニーズにマッチした開発目標達成を目指して試行錯誤を繰返し新商品創出を目指します。優秀なマネージャーは、新商品と既存商品間の開発レベルのギャップがどんなに大きくても開発目標を達成することができます。

 

 一方、変革への挑戦がプロジェクトリーダーの最大の使命です。プロジェクトリーダーは、「顧客ニーズの変化」に即応し開発目標を再設定しリーダシップを発揮してプロジェクトを遂行しなければなりません。


プロジェクトリーダーの使命


平常時


 今あるものから顧客の欲しいものをプロジェクトリーダは、市場動向や顧客ニーズを考慮し、平常時には

・競合他社との競争優位となる事業戦略(ストラテジー)

・実施戦術(オペレーション)

等に基づき事業計画を立案し、自社の経営資源(ヒト、モノ、カネ、知識資産)を活用して、プロジェクトメンバーとのチームワークで計画(Plan)、実行(Do)、評価(Check)、是正(Action)のPDCAサイクルを順次実施し目標達成を目指します。

 

 プロジェクトの実施では、先ず「要件の定義」と「実行計画」からなるPlan作成が必要となります。あいまいなPlanのまま実行(Do)しても試行錯誤の繰り返しが増すばかりで成果に繋がりません。Planの設定が、プロジェクトリーダーの最大の責務です。設定された目標に向かい確実に業務を実行(Do)するのがマネージャーの責務です。また、日常の評価(Check)と是正(Action)は、基本的にはマネージャーの責任で実施しますが、プロジェクトリーダーも要所要所に適切なアドバイスをすることが必要です。


緊急事態発生時


 顧客ニーズは時と共に絶えず変化しています。また、事業計画の実施期間が短期から中期さらに長期となるにつれて、市場動向や顧客ニーズの不確定性と社会情勢や国際経済環境等の異常事態発生率が増大していきます。最悪は、経営継続困難の非常事態に陥る場合もあります。

 

 プロジェクトリーダは、平常時だけではなく緊急事態が発生した非常時においても、たとえそれがミッションインポッシブルであっても、リーダーシップを発揮して「変革への挑戦」に取組み、最終的にはプロジェクトを成功に導く使命があります。